お手入れ方法について

100%天然の植物染料は環境やお肌に優しい反面、化学染料に比べて堅牢度の低さが弱点でもあります。

また、染めたものの中には大変デリケートな素材(絹や毛など)がございます。

少しでも長くお色と素材の風合いを楽しんでいただけるよう、お手入れ・保管の方法をご紹介します。

植物染料・天然繊維製品の性質(弱い点)

・日差しや紫外線に弱い(日光堅牢度が低い)

・衣服や壁、物などと擦れる力に弱い(摩擦堅牢度が低い)

・漂白剤やアルカリ剤に弱い(アルカリ性)

・柑橘系の果汁や汗などに弱い(酸性)


藍は、日光と摩擦に大変弱い性質の染料です。

直射日光による色褪せや、身の回りのものへの摩擦による色移りにご注意ください。

また藍の色素は強いアルカリ性の液に反応し色落ちが生じるため、注意が必要です。

お手入れポイント

1.体験後のお取り扱い

・日の当たらない場所で1週間ほど布を乾かす

 藍染めしたものは、日が当たらない場所で1週間ほどしっかりと乾かします。

・ぬるま湯で軽くすすぎ、再び日陰干し

 藍染め時に過剰に付着したインジゴ色素や、植物に含まれるタンニンなどの”灰汁(あく)”を洗い流すため、布をぬるま湯に通し、10分程度つけおきます。次第に灰汁が水に溶け出し、水が茶色味を帯びた色になります。ぬるま湯(または水)を替えて軽くすすぎ、風通しの良い日陰で干してください。

 すすぎと日陰干しを2〜3回ほど繰り返すことで、余分なものが少しずつ取り除かれ、次第に天然藍の色が引き立ちます。

 ※乾燥する早さによって色のムラが生じる場合がございます。干す際には、裏表や上下など途中向きを変えながら、まんべんなく広げて干してください。


2.お洗濯方法

・中性洗剤で手洗い、風通しの良い場所で日陰干し

 中性洗剤での手洗いをおすすめしております。(蛍光増白剤が含まれていないものをご使用ください。)

 洗剤で洗った後は水でしっかりとすすぎ、風通しの良い日陰で干してください。

 こちらでも同じく、まんべんなく広げて干してください。

・洗濯機を使用する場合

 洗濯機でのお洗濯は可能ですが、おすすめはしておりません。

 薄いお色の服と摩擦を起こすと色移りをする可能性がございます。洗濯機でのお洗濯をする場合は、濃いお色のものと一緒にお願いいたします。

藍の色は洗浄成分の強い洗剤と摩擦に大変弱いです。洗い方や染めた色の濃さによっては、色褪せが早まる可能性がございますので、ご注意ください。

 

3.保管方法

・暗所保存、時々日陰干しをする

 直射日光のあたる室内や、紫外線を放つ蛍光灯の下で染めた布を畳んだまま置いておくと、紫外線の影響で畳み目から色褪せが生じます。

 長い間保管をする場合は、布を丸めて、紙袋などに包んで日差しから守るなどをして、なるべく紫外線が当たらないように、暗い場所での保管をおすすめしております。

 時々布を日陰干ししつつ風を通してあげると、カビの対策にもなります。


定期的に水に通して干して、よく使うことで、藍の色を長く楽しむことができます。

たくさん使いこんで、天然藍の色の変化をお楽しみください。


※各種体験後や商品購入後すぐに色落ちする場合は、ご連絡いただきますよう宜しくお願いいたします。



【 参考情報 】

藍染製品の褪色や黄変の対処法として、日本各地で様々な工夫がされているようです。

ご参考までにご覧ください。

・熱湯に通して洗う

・木灰汁や石灰水などのアルカリ性溶液に浸す

・酢などを水に溶かした酸性溶液に浸し、中和させる

・暗所で一定期間保管して寝かせる